第45回 神戸ファッションコンテスト2018

留学後アンケートより 第3回「留学校について」

留学後アンケート第3回目の今回は「留学校について」です.

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【学校:パリ・クチュール組合学校】

Q1. コース・授業内容についての感想
神戸の留学生は、3年生に編入します。それに対して、同じ時期に入った装苑賞の受賞者は1年間だけのコース(CSMと言います)にいました。どちらが良いかは人によりますが、1年間コースでは、基本的にデザインなどの授業が多く、わりとゆとりある感じで課題をこなすそうです。3年生のコースは、課題も鬼のようにあり、英語や就職、生産などの授業も組み込まれていて、本当に大変です。フランスでの就職を考えると3年の方が良さそうですが、3年に入るなら語学はある程度できていないとやっていくのが大変です。それでも、学ぶ量としては3年生のほうが多いので詰め込んででもいろいろと経験できて良かったかなという感じです。

Q2. クラス編成・構成について
クラス25人くらいのクラスが3クラス 計75人くらい(最後には65人くらいに減っていましたが)。授業時間平日9h-18h(お昼1h) 基本平日は休みなしのスケジュールになっていて最初びっくりしますが、授業が中止になったり、途中で休みが増えたりします。留学生は私のクラスだけだと、23人中、日本人2人、アメリカ人1人、中国人5人、韓国人1人、スイス人1人、その他はフランス人でした。学年では日本人は3人でした。

Q3. 先生について
先生により全く違うことを言われますし、同じ先生でも週によって違うことを言います。

Q4. 日本の学校と違うところは?
デザインの方法を学ぶところ。
自由に作りたい服を作りましょうではなく、マーケットを意識してプレタポルテとして通用するかを重視するところ。

Q5. 全体的にいかがでしたか?
もっと若ければ良かったと思うことが多々ありました。(語学の習得スピード、徹夜などに対する体力、保険加入できるのが26歳以下なことなど)、課題では学年1位や2位を取っていましたが、最終的に語学の部分で4年生に上がることができませんでした。

Q6. その他、学校についての意見を自由にお聞かせください
施設設備はあまり整っていません。職員の対応はあまりよくありませんが、フランスでは慣れます。驚くことはたくさんありますが、日常茶飯事です。いろんな部分で学校に疑問を持つ学生が多くいましたが、それでも就職の優遇や、卒業後の待遇面などを考えると他の学校より留学生がパリで働ける可能性の高い学校だと思います。

 

【学校:ドムスアカデミー】

Q1. コース・授業内容についての感想
マスター・イン・ファッション・デザインコース。1年間のコースだけど、半年のオークショップと半年のインターンシップで分かれています。発想、リサーチ、デザイン、発表などの面で大きく成長し、さらに現地の職場で働き、技術も習得しました。

Q2. クラス編成・構成について
ドムスのマスターコースはひとクラスしかないです。学生は10人だけですが、いろんな国から来ているので、それぞれの文化を感じることができます。イタリア現地の学生は1人だけです。

Q3. 先生について
担当の先生は一人(固定)で、ワークショップのテーマによるリーダー先生が来校します。

Q4. 日本の学校と違うところは?
海外の学校は自由のイメージです。だから、自発的に勉強する事が当たり前です。
先生達は学生の考えを聞き、意見をだします。出席する事、宿題などは自分で管理します。

Q5. 全体的にいかがでしたか?
みんな勉強する機会を大事にしていて、しかも勉強だけでなく、いろんな事に興味を持っています。

Q6. その他、学校についての意見を自由にお聞かせください。
学校の学生サービス部(日本では学生部のよう)がほとんど解決してくれます。足りない設備があったら職員達が方法を探してくれるけど、インターンシップ中で会社のデザイナーと相談したほうがもっと役に立つと思います。

 

【学校:ノッティンガム芸術大学】

Q1. コース・授業内容についての感想
週に1回のディスカッションは必須で、他の日は自由参加式の授業があります。自分で受けたい授業を申し込んでマンツーマンで見てもらう形になります。(自分から行けばかなり見てくれますが、行かなければほっとかれます。)
毎週プロのモデルがフィッティングに来てくれるのでこまめにチェックできてとても良い環境だったと思います。

Q2. クラス編成・構成について
学年にもよりますが30~50くらいです。9割はイギリス人で後はほぼ中国人です。韓国人と日本人はクラスに一人いるかいないかくらいだと思います。

Q3. 先生について
3人担当の先生がいて、デザイン担当、パターン担当等専門にわかれてみてくれていました。先生はみんなお母さんのように優しいです。他には、縫製スタッフがいて、縫製でわからないことがあればアドバイスをくれます。

Q4. 日本の学校と違うところは?
縫製スタッフがいるところと先生の面倒見がかなり良いところだと思います。

Q5. 全体的にいかがでしたか?
授業も学校生活もとても楽しかったです。クラスメイトはフレンドリーで、学校で作業しているといろんな子が話しかけてくるので、友達が作りやすいです。周りの人にたくさん助けてもらって、本当に感謝しています。

Q6. その他、学校についての意見を自由にお聞かせください。
学生課だけは対応がひどくて手続きは大変でした。
ですが施設や先生はとてもよく、制作の環境はよかったと思います。
ただ、ノッティンガムには、副資材を扱う店が全然ないので、ロンドンまで行かなければ調達できないものが多く、大変でした。

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次回は、いよいよ最終回です!

 

留学後アンケートより 第2回「語学について」

2013年度受賞者の留学後アンケートのご紹介。
2回目は「語学について」です。

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Q1. 語学学校(コース)について、授業内容、授業時間、クラスの人数、雰囲気など、全体的な感想を教えてください。

・【アリアンスフランセーズパリ 初級コース】
一文法・オーラル・単語などを網羅しています。フランス語での授業なので、文法の説明とある程度の単語がわからないとついていけません。アリアンスの教科書はよくできているし、先生も有能な人が多い。学費が高いので、生徒はお金持ちそうな人が多い。クラスの人数は多め。15人弱。95%くらいの人たちが英語を話せます。3ヶ月行きましたが日本人には会いませんでした。ISPEMという語学学校は安いし日本人が多いみたいです。授業時間は午前か午後か選べて1日4時間くらいです。(フランス)

・【 SCUOLA LEONARDO DA VINCI MILANO】
―レベルは三つに分かれている、それぞれのレベルで三つの教科書があります。文法と会話が中心で、毎日3時間の授業をやります。
ひとクラスは大体6人から10人で、いろんな国から来ているから、楽しく会話できる雰囲気です。(イタリア)

・【ノッティンガム芸術大学PEAPコース】
―月曜から金曜まで朝から夕方まで授業があり、各クラスで宿題がたくさんでるので、放課後はクラスの友人と宿題をしに図書館に通っていました。私のクラスは15人弱くらいで半分がアラブ人、半分がアジア人でした。(他のクラスはブラジル人が多いところもありました。)みんな明るく、優しい人が多かったです。授業で意見を言わないと、不真面目と評価されるので積極的に取り組むことをお勧めします。(イギリス)

 

Q2. 語学の習得方法など将来の留学生にアドバイスがあれば、教えてください。

・ひたすら、文法、単語、会話、ヒアリング、を毎日繰り返す。フランス語の教材はインターネットやYouTubeにもけっこうあります。学校や教科書で習うことと、日常的な会話では言い回しや話す速度も違うので、教材の勉強と共に、フランス映画(かつフランス語字幕)、フランス語字幕付きフランス人会話などを見ながら、実際のフランス語に慣れていった方がいいと思います。Les films français avec sous-titres françaisなどでそういう映画のページが出てきます。(フランス)

・単語を暗記することは大事、文法は会話の練習で覚えやすいです。(イタリア)
・毎日の地道な努力が大事だと思います。あとは外人さんとたくさん話せる環境に行くことが大事だと思います。(イギリス)

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ファイナリストの皆様は、最終審査会の面接審査の際、きっと役に立つはずです。どうぞ早めに語学勉強をスタートさせてください。

留学後アンケートより 第1回「留学生活について」

今回から4回に渡り、2013年度受賞者の留学後アンケートをご紹介したいと思います。
1回目は「留学生活について」です。

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【留学生活について】

Q1. 留学前の情報収集はどのように行っていましたか?

・知人の留学経験者に聞く。(フランス)

・先輩に聞く。ネットで検索する。(イタリア)

・Nottingham Trentを卒業されているデザイナーさんの展示会に伺って いろいろ教えてもらいました。(イギリス)

Q2. 現地で生活するにあたり、事前に欲しかった情報などはありますか?

・実際かかる生活費。ユーロが高い+物価も高いので、予定よりお金がかかりました。

語学学校の情報がもっとほしかった。1件しか教えてもらえなかったけど、高かったので、もう少しバリエーションが知りたかった。(フランス)

・簡単な会話が必要。

 海外⽤のトランスフォーマーも必要と思います。(イタリア)

学校の寮に、語学学校専用の短期で入れる部屋があったので、事前に知っていれば家探しがかなり楽だったと思いました。(イギリス)

Q3. 今後の留学生の参考情報として、現地での生活費、また学校で使った材料費などの費用について教えてください。

語学学校3ヶ月 35万。

最初に住んだ日本人夫婦のやっているシェアハウス(食事つき)1ヶ月13.5万。

一人暮らし生活にかかるお金

家賃 20m平米 650€ 8.8万くらい。

食費 月250€ 33750円くらい ほとんど外食なし。

電気 月40€〜70€ 5400〜9600円 住む時期によって全然違う。

   20€とかの人もいる。ほぼ定額。

携帯 プリペイドを使用(使ってるは人少ない)

本体25€、月15€のチャージ。 2025円。

ネット・テレビと固定電話 パック契約(日本の固定電話までの電話代タダ)。 月40€くらい 5400円。

ナヴィゴ(定期) 1ヶ月 70€ 9450円 学生用にもっと安いのがあります。

学校にかかるお金

学校の課題代 年に4つの大きなプロジェクトがあり、それぞれ5万~10万くらいのお金がかかります。(古着屋でのサンプル購入費、生地、備品代、印刷代など)

トワル 3.75€/1m  506円くらい でもW巾。

課題提出用はもっと高いトワル(750円/mくらい)を使います。

生地は良いのいっぱいあるけど、高いです。

あと、文具、ガムテープとか雑貨類が高い。

できるだけいろいろ持ってきたほうがいいです。

お昼ご飯 学校のとなりのcojean 。パックに入ったパスタサラダとかで6€(お腹いっぱいにはならない量) おいしいけど高いです。

学校の近くの中華。5€くらい?このくらいだと安いと言えます。

学校の横のレストラン。ハンバーガーセットとかで15€(2000円くらい)とか。(フランス)

・家賃(光熱費こみ)580ユーロ。

交通費 26歳以下22ユーロ、以上32ユーロ。

食費200ユーロ。 物価は東京と変わらないです。 (イタリア)

家賃(光熱費、インターネット込)7万。

交通費なし。食費1万 くらいで生活していました。

学生寮でなく普通のフラットなら5万程度であります。

材料費は、学校内の生地屋であれば学校側が負担してくれたので、パターン用紙代くらいしかかかっていないです。 (イギリス)

Q4. 日本との違いで驚いたこと、現地でのハプニングなどあれば、教えてください。

・毎日パプニングに会うので特筆も難しいですが、、

家に帰ったら壁に穴があいていたこと。

インターネットを繋ぐまで3ヶ月くらいかかったこと。

家の水漏れで加害者になり20万くらいの請求がきたこと。

ATMで子供にお金を盗まれそうになったことなど。

同じくらい、笑えるハプニングも多発します。1年パリで暮らし、日本がいかに特殊な国だったかということを感じるようになりました。(フランス)

・コンビニがない事、ちょっと不便でした。(イタリア)

雨の日に傘をささないのが、最初驚きました。(イギリス)

Q5. 1年間の留学生活を終えて、全体的な感想を教えてください。

・言葉の壁が一番大きいので、こちらで働きたいと思っている人は基本的に1年間の語学留学を経て、モードの学校に入ります。もし可能なら、決まってからすぐ留学するか、1年語学を勉強してからモードの学校に入るかという選択ができると良いかなと思いました。(英語ができる人はなんとかなりますが)(フランス)

・最も感じたのは話すことです。勉強も、仕事も、そして生活なども自分の考えを他⼈に伝えることが大事です。日本で教わっている事との違いも、バランスよくやっています。(イタリア)

1年間通して楽しいことばかりでした。いろんな国の友達が出来て、学校の授業もディスカッションが中心でとても楽しかったです。また、ノッティンガムは日本人がほとんどいないので日本人同士が固まることもなく、英語の勉強に専念しやすい環境でした。ただ、イギリスはビザが非常に厳しく、コースの後も1カ月程度しか滞在できなく、ワーホリの倍率も非常に高いので、長期滞在が難しいとは思います。あとは、今円安なので基本的に物価は日本よりも高いです。(イギリス)

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以上で第1回は終了です。

第2回は18日(金)頃の予定です。

 

ローマからの留学レポート【2014年度受賞 粂原さん】

KFC2014で受賞し、今年の8月からイタリアのアカデミア校へ留学している粂原翼さんから留学生レポートが届きました!

語学学校、日常生活など、役立つ情報をいただきました。

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イタリアのローマに留学中の粂原です。8月からローマに渡航し、語学学校に通い始めて1ヶ月が経過しました。
そこで今回は語学学校の情報と生活環境について簡単に書かせて頂きます。

・語学学校の内容
①勉強の流れ
私が学んでいる授業はイタリア語の文法、リスニング、会話を集中的に学ぶコースです。教科書によってクラスが分かれて、私は一番始めの基礎知識から始まり、2週間ごとに次の教科書に上がるシステムでした。最初は発言する事も聞き取る事も難しく、説明はイタリア語か英語なので授業内では理解ができず、家での復習は必然でした。周りの学生達の殆どは日本人を含め、ある程度の語学スクール等で学んで来た人ばかりなので、語学勉強は少しでも早くスクールに通い始める事が後々助かると実感しました。
②交友関係
クラスメイトや他の学生は国籍もバラバラで、ヨーロッパが一番多く、二番目にアリカ、意外とアジアやその他は少なく、その中でも日本人は4~5名いました。10代の生徒は大学進学の為や現役学生が多く、20代からは建築や医療等様々な職種の目的で語学を学びにきているそうで、ファッション関係は今の所まだ出会っていません。
 ③環境
建物は一棟で、その中の1~3階が語学学校として使っているので部屋数も少なく実習室もありません。なので授業時間以外に学校に来ている生徒も少なく、昼食等も近辺のお店に入るか校舎前の広場で食べたりもします。

 

・ローマの環境、生活
 ①家
私が住んでいるシェアアパートは学校からバスもしくは電車で40分くらいの位置にあります。同居人がデンマーク人でまだ慣れていない時から色々助けてもらいました。週末には一緒に観光をしたりもしました。
 ②ライフライン
最寄りの駅からすぐの所にスーパーマーケットがあり、そこで食料品から生活必需品を安価で買い、主に自炊して生活しています。その他の必要な物は学校近辺かテルミニ駅周辺にあるので、学校に通うついでに事が済みます。

・遊び
最後に週末に行った観光と海とサッカー観戦の時の写真です。平日は勉強に追われるので、週末は一日くらいはイベントを入れてバランスをとっています。


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有意義な情報と現地の状況をレポートいただきありがとうございました。

 留学生活をより豊かなものにするためにも、語学の勉強はできる限りやっておくことが大切ですね。


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