第45回 神戸ファッションコンテスト2018

パリ 2010.05

KFC2009の受賞者からのレポート、第1号です!
エスモード・パリに留学している島瀬敬章(たかあき)さんからです。
パリに出発してすでに2ヶ月。その間に本当にたくさんのことを感じたようです。
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ESMOD PARIS 島瀬 敬章です。
3月20日からパリでの生活が始まり早くも2ヶ月が経とうとしています。早いものです。
レポートという大した文章は書けないと思いますが、近況報告といった形で書かさして頂きます。
只今、午前は語学の勉強。午後は基本的には自由時間でした。
今週からSTの授業が始まりました。ESMOD自体が始まるのは9月からなので、リサーチなどの触りだけの授業といった感じです。
この2ヶ月、語学中心だったので服を作る時間はありませんでした。
ミシンも最近届きましたし、そこで気付いた点がありました。
「服がないとオレは駄目」
根本的な所です。
午後が基本的に自由時間だったため、考える時間が多い。
どんなに、絵を見たり、立体物、街、人間、モノ、動物・・・
まあ、パリにあるもの、見えるもの、聞こえるもの、感じるもの全て、最後の帰着点は服。
服が好きでこっち着てるのだから、それは当たり前ですが、こんなに無理矢理服に繋げる人はあまりいないような気がします。
大阪で作業している時も、服で悩み、服で発散し、服で満足し、服で酒飲み、口論し、、、、、気付いたら朝。
私の生活のサイクルの中に服っていうのが、見事に入り込んできちゃってるんですよね。
中毒症状が出来てますね。パリで。
そんなこんなで、今もっぱら研究しているのが人間。
身体に対する意識や、それが及ぼす影響、服との関連。
身体と創作活動など。哲学書籍を読んでいます。
根本を知る事で、ユーモアに発展出来る。
人間は、醜いものをさけます。なぜ?
それが脅威だから。
そこを観察する事で、次の段階、ユーモアに発展出来る。
その人自身=服 という思想が私の考えです。
僕自身のイメージが、デザインに影響されるべきだと思っています。
ふざけた事を本気の作業でする、アンビバレント!
愛する人に対し、愛情と憎悪を同時に持つような感覚に近い。
神戸ファッションコンテストでも言われていましたが、自己のイメージのフィルターの密度が濃いほど、オリジナルに近づく。
まさにその通りだと思います。
しかし、自分自身を見つめる作業は以外に体力を遣います。
逃げ出したくなりますし、悪いイメージ、マイナスが押し寄せてきます。
そこを自己として突き詰める作業。
その先に、自己としての悦、楽、が見えて来るように最近感じます。
そこが、デザイナーとしての強み。雰囲気。“0らしさ”ではないでしょうか。
楽しいだけ、美しいだけ。
“0だけ。”と相手に思わせるデザインって寂しくないですか?
かっこいいけど、何かださいってくらいの方が、人間らしくて、自分らしさっぽい。
心くすぐりませんか?
日本にいても、パリにいても、そこにいるのは、自分自身でしかない。
どこでも良いと言えばどこでも良いが、パリにはチャンスがある。
そして、モードという基盤がある。
だから、崩すというか、再構築する服の遊びの余地はまだ或る気がする。
今、生きている時代、時間は僕自身のモノでもあるし、見ているものも僕自身の眼。
考えるのも僕自身のイメージ。
まだ服で遊べる余地はあると信じて。
その環境を提供してくれた、神戸ファッションコンテストには感謝していますし、これからも共に盛り上がっていけるように協力していきたいと思います。
以上、軽く近況報告でした。
レポートというか、自己満足な書きなぐりになってしまったようですが、服から距離を置くのもいい時間になりそうです。
パリに来て、考える時間がより一層大きく深くなったと言う事です。
結局、『服』『人』の事ですがw

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