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ひょうご国の
楽しみ方
地図上の赤い丸、または下記のボタンをクリックすると、それぞれの国の産業や技術についてご覧いただけます。
兵庫県内5国それぞれの国(但馬/丹波/播磨/摂津/淡路)の産業や技術に注目!!次代を担う各地のアーティスト、クリエイター、職人の技を繋ぎます。兵庫県のモノ作りの素晴らしさを、世界に発信するプロジェクトがスタートします。
国内生産では高いシェアを誇る先染め綿織物:北播磨地域
江戸時代の中期、寛政4(1792)年、現・西脇市比延町の宮大工、飛田安兵衛が京都・西陣から織物製作の技術を導入したことが始まりと伝えられている。
先に糸を染め、染め上げた糸で柄を織る「先染め」が特徴。自然な肌触りと豊かな色彩を生かした生地は、シャツやブラウス、ストールなど様々な製品として暮らしに溶け込んでいる。また、品質の高さから国内外のブランドの生地にも採用されている。
昭和48(1973)年全国に先駆けて宣言した「ファッション都市・神戸」
慶応3(1868)年の開港以来、神戸のハイカラな文化や海と山の恵まれた自然環境を背景にして戦後新しく生まれた産業である。
多くの企業が神戸市中央区に本社を置き、商品の企画、デザインと卸機能を中心に成長してきた。高級ブラウスやニット製品の婦人服をはじめ、子ども服、ベビー用品等神戸らしい特徴をもつ商品は、「神戸ファッション」として全国的にも高い評価を受けている。
成牛革生産量日本一:姫路市・たつの市
兵庫県における製革業は、弥生時代後期に大陸からの帰化人が鞣製技術を伝え、その基礎を築いたとみられている。江戸時代中期に全国的な商品経済の発達と姫路藩の重商政策のもとに大きく発展した。明治期になって近代的鞣製法が取り入れられ、大正期に軍需専門化が行われ、急速に企業化が進んだ。
古くから皮革1次製品の、なめし革の生産拠点として発展し、多くの工場が独自の技術を発揮して、現在では全国有数の高級の皮革産地に成長している。
ケミカルシューズの生産額日本一:神戸
昭和27(1957)年頃、長田地区で塩化ビニールから開発された「ケミカルシューズ」が誕生し、全国的に大ヒット。これを機に、神戸は靴メーカーを中心とした一大生産地「靴のまち」へと発展した。「京の着だおれ」、「大阪の食いだおれ」と並び、「神戸の履きだおれ」とも称されている。
現在、長田区・須磨区に多くの靴メーカーが集積し、日本製の婦人靴の大半が神戸で作られる等、ファッション性・機能性豊かな製品を販売している。
マッチ生産量日本一:兵庫県
マッチの生産は明治8(1875)年に東京で始まり、国内市場を満たすと輸出中心の産業となり、貿易に有利な大阪・神戸近辺に業者が集積した。華僑の手による輸出、豊富な労働力や晴天が多い気候条件などから兵庫県が生産の中心になった。
生産地は神戸から次第に西へと移り、現在、自動マッチ製造機があるのは姫路市2社、岡山市1社である。兵庫県の全国シェアは80%で、生産量の10%は米国向け中心に神戸港から輸出している。
線香生産量日本一:淡路島
江戸時代の嘉永3(1850)年、淡路島江井の田中辰蔵が泉州堺より熟練職人と技術を淡路に持ち帰り、線香の生産を始めた。線香製造が淡路に根を下ろしたのは、良港を有し、原材料の搬入と製品輸送に便利であったことや気候が線香づくりに適していたことが大きく影響し発達した。
現在、海外のラグジュアリーブランドにも展開しており、世界中のハイエンド層から高い評価を得ている。
日本の洋家具発祥地:神戸
慶応3(1868)年の開港により居留地やその周辺で生まれた神戸洋家具。四国の塩飽諸島から出稼ぎに来た船大工の真木徳助が現在の神戸市中央区加納町あたりに製作所を設け、神戸に持ち込まれた外国製家具や船舶装備品などを見よう見まねで製作を始めたのがその最初と伝えられている。
以来、神戸の洋家具は歴史と伝統に支えられて全国に浸透し、高級和洋家具分野で独自のデザインを案出するなど高い評価を得ている。
そろばん生産量日本一:小野
室町時代の末期に、中国から長崎へ伝来し、その後、大津に伝わった。天正8(1580)年に豊臣秀吉が、三木城を攻略した際、近江方面へ逃れた住民が大津そろばんの製法を習得し、帰郷して三木・小野周辺で製造を始めたことが起源とされている。吟味した材料を用い、高度の伝統技術を受け継ぐ伝統工芸士をはじめとした製作者が、手作業で作り上げている。
現在では、アメリカや東南アジアを中心とした海外でも注目を浴び、好評を博している。
かばん生産量日本一:豊岡
豊岡盆地に多く自生していた「コウリヤナギ」を原料にした「杞柳細工」で作られたカゴを起源として、江戸時代には豊岡藩の独占取扱品として柳行李の生産が盛んだった。明治14(1881)年、八木長衛門が第2回内国勧業博覧会に2尺3入子、3本革バンド締めの「行李鞄」を創作出品したのが豊岡におけるかばんの源流と言われている。
現在は、国内最大のかばんの生産地としての特性を活かし、関連商品や環境に配慮した製品等を展開し、自社ブランドの確立に取り組んでいる。
日本六古窯:丹波立杭焼
瀬戸、常滑、信楽、備前、越前とともに日本六古窯の一つに数えられ、その発祥は平安時代末期と言われている。丹波篠山市今田地区付近で作られる陶器で、特徴は、「灰被り」という独特の色と模様。登り窯で焼かれる間に、燃料である松の薪の灰と、土に含まれる鉄分や釉薬が溶け合って化学反応を起こし、独特の色や模様が現れ、1つとして同じものは存在しない。
最近では、色々な染料を用いた淡い色のものや柄、様々なデザインの作品が作られている。
日本最古の鍛冶の町:三木
天正8(1580)年、豊臣秀吉が三木城主、別所長治との戦いで、寺も古い街並みも文化の足跡を焼き払い、町が焼失した。この町の復旧のために各地から大工職人が集まり、彼等に必要な大工道具をつくる鍛冶職人が多く集まったことから、金物の町として発展した。「播州三木打刃物」、鋸(のこぎり)、鑿(のみ)、鉋(かんな)、鏝(こて)、小刀(こがたな)は、伝統的な和鉄、和鋼の鍛錬によって鋭い切れ味を誇る。
現在、ドイツをはじめ海外展開にも積極的に取り組んでいる。
日本最古の刃物産地:小野
日本刀の原材料となる一級品の砂鉄を鳥取砂丘から採取、三木市丹生山付近でも鉄を採取、薪炭用の木材等が豊富、刀工が大勢いたことなどから小野市を中心に播州地域で発達した。江戸時代に農家の副業及び家内工業として鋏(はさみ)、包丁(ほうちょう)、鎌(かま)等の家庭刃物の製造が広まった。 特に、剃刀(かみそり)の製法をもとに作られる「播州鎌」は、「カミソリ鎌」と呼ばれるほど切れ味が鋭い。
現在、ドイツをはじめ海外展開にも積極的に取り組んでいる。
主催/(公財)神戸ファッション協会
後援/神戸市、神戸商工会議所、神戸新聞社
協力/兵庫県、大丸神戸店